さて、前回の米国債と社債の続きです。
前回の続きを書いていきます。
国が財務破綻する可能性と会社が倒産する確率
米国債は国が発行したもので、発行元はアメリカです。
アメリカが量的緩和のために中央銀行や他国に多くの国債を売って市場に資金を供給する対策をとっていますが、アメリカのような大国が財政破綻するリスクはかなり低いでしょう。実際にアメリカが財政破綻するような事態が起これば、世界経済全体が大暴落することになります。安全な投資先であるオルカンやS&Pも暴落します。
もし国債がデフォルトすれば、その国の信用不安を引き起こし、企業の借り入れコストが上昇します。企業の資金調達が困難になり、企業の成長や投資がストップしてしまいます。
マイクロソフト社もあくまで「企業」です。過熱する企業間の競争に敗れれば企業は成長せず、他社に後れをとってしまいます。設備投資がうまくいけば、投資した分も回収でき、負債も返済できます。しかし、先日の中国のAIの時のように、他社に先を越されてシェアを奪われ、逆の結果になる可能性もあります。
また、先に述べたように、国債の信用不安やデフォルトが起きれば、社債も安全とは言えなくなります。利回りが上がり、価格が下がる可能性があります。
国の信用度は貨幣の価値でわかる
もうすこし、踏み込んだことをいうと、ドルは世界でも信用度が高い貨幣です。世界の貿易で使われる通貨の8割ほどは、ドルです。

ドルが世界で一番使われているのがわかりますね。
では、なぜドルが使われているのでしょうか。大きく分けてこの5つの理由が挙げられます。
①世界で一番大きな市場
②信頼性
③流動性
④各国の中央銀行の準備金
⑤石油がドルで取引されている
石油に関しては、一部の国がドルからの脱却を試みてますが取引はまだ「ドル」で行われています。
経済の血液とも呼ばれる石油。その取引がドルで取引されているとなると、強いですねえ。
信用度が高い国で発行されている
このように、信用度が高く多くの国でドル取引されているのがわかります。
つまり、ドルの発行元であるアメリカの国債の信用度も高いというわけです。
金利が上がったため格付けが低くなったこともありますが、今はAaaのランクですね(ムーディーズの場合)。他の力も動いてそうですが。
返済能力はどちらも高い
結論からいうと、米国債もマイクロソフト社の社債も債務の返済の返済能力はありますが、企業の業績と米国経済を比較すると国債の方が購入の検討はしやすいのではないでしょうか。
どちらも購入する手もありますが。
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